パリのサント・シャペルを紹介します。
予約は公式サイトや各種旅行サイトからできて、時間指定です。
時間指定だとしても入り口に空港のようなボディチェックと荷物検査場があり、15分以上並びます。
サント・シャペルは1248年に完成したゴシック様式の教会です。
ゴシック建築とは、12世紀から15世紀までに北西ヨーロッパで広まった様式で大きな窓やステンドグラス、頭の部分が尖った尖頭アーチなど重い石造りを軽快に見せる演出と、高さを強調する建築様式です。
ルイ9世が、コンスタンティノープルの皇帝から買い求めたキリストの聖遺物、茨の冠、十字架の木片などを収めるために建立した教会です。
入り口でQRコードを読み取ってもらいます。
サント・シャペルには上層と下層の2つ礼拝堂があり、まずは下層礼拝堂から。
下層部の礼拝堂は王家の使用人のための礼拝堂で壁が厚く、窓も小さくなっています。
奥には、サント・シャペル教会の建設を命じたルイ9世の像があります。
ルイ9世は内戦で乱れていたフランスをまとめ上げ、長期に平和を保ったため、聖王と呼ばれました。
ステンドグラスは花柄でかわいいです。
下層礼拝堂にはギフトショップもあります。
らせん階段を登り、上層階に向かいます。
上層階は天井が高く、壁がステンドグラフで覆われています。
上層は王や側近、ミサを執り行う聖職者のみが出入りし、聖遺物を展示していました。
ステンドグラスは聖書を描きだしたもので、旧約・新約聖書の場面が描かれています。
15のガラス窓には、創世記からキリスト復活までの人類の歴史が描かれ、14のガラス窓には聖書のエピソードが描かれ、左から右方向へ、下方から上方へ進んでいきます。
明かりは少ないですが、外からの光が差し込んでかなり明るいです。
奥にあるキリスト受難は礼拝堂全体のステンドグラスの中でも最高傑作とされてり、最後の晩餐、十字架を担うキリスト、茨の戴冠などが描かれています。
ここは、ルイ9世が収集したキリストの受難に関する聖遺物が奉納されていた場所です。
フランス革命時、サント・シャペルの聖遺物は散逸し、家具が奪略され、建物の一部が破壊されましたが、ステンドグラスは外していたため、今でも建立当時のステンドグラスの多くが残っています。
礼拝堂内の添え柱には、12使徒の立像が飾られていました。
反対側には、バラ窓があります。
バラ窓にはヨハネの黙示録が描かれており、ステンドグラス中央には生者と死者の審判のために戻ってきたキリストが描かれています。
柱もステンドグラスの壁にも模様が描かれています。
扉のドアはかなり大きく、
扉には天使がいました。
帰りもらせん階段を下り、下層に戻ります。
隣の建物は、パレ・ド・ジュスティス。
複数の司法機関が置かれている建物です。
門が豪華絢爛です。
さらに北側にはコンシェルジュリーがあります。
元王宮の司令官である門衛がいた場所で14世紀にフィリップ美男王が建てさせたシテ王宮の一部です。
革命後は牢獄として使われていて、マリー・アントワネットも2か月半ここにとらわれていました。
サント・シャペルがあるシテ島はパリの発祥の地で最初に住み始めたパリシー人にちなんでパリと名付けられました。
シテ島の西側にかかっているのがポンヌフです。
ポンヌフは1607 年に開通した石造りのアーチ橋です。
紅葉も見ることができます。
サント・シャペルの前の道から続く橋はシャンジュ橋でレ・ミゼラブルにも登場します。
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